風の谷のはじまり

景色の美しい場所では風が吹きます。火を風から守りつつ必要な分だけ風のエネルギーを利用して燃焼を進めるように焚火台で「谷を作る」という構想がはじまりです。焚火台の側面を開閉することで風防/容量/保熱/通気を「能動的に調節」できる構造です。

風の通り道

燃焼の三大要素は可燃物/熱/酸素、焚火台に求めるのは「酸素供給と熱の保持」です。風の谷の焚火台は一定方向の通気と保熱に効果的な筒型形状がベースです。底板(火床)の開口率は約30%。焚き付け時にはすみやかな酸素供給、熾火を溜めて調理を始める頃には緩やかで安定した燃焼が得られるように調整しています。

道具の設計

設計作業はサイズ/材質/構造から「どのような目的を可能にするか想定した物質的な計画」とも言えます。活動も道具も物質も「必要なものを必要なだけ」を重視しています。2022年焚火台の検討をはじめ、23年秋にRO、冬にULを販売開始。焚火台からその周辺へ生活道具の設計検討を広げています。

道具について

道具とはいったい何なのでしょうか。大昔に人類は石や棒を使い、火を生活の中に取り入れて文明を築いてきました。私たちが生きる物質世界で現象を操る道具たち。現代の加工技術と縄文時代頃の生活から見直そうと考えています。自然現象に密接な普遍性のあるモノづくりを道具製造所は目指します。

自然の中で

どのような活動を好むのかは人それぞれです。場所/食事/道具のどれか組合せが変わるだけで新しい発見に出会える気がします。季節天候なども含めて、今日はどんな偶然と近づけるのだろうと考えます。道具製造所では「気軽に自然の中に身を置ける道具」をお届けいたします。